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研修を受けての生の声2

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心臓血管外科前期研修を終えて

満永 義乃

 私は初期臨床研修制度がスタートする前の卒業で、卒後そのまま残る形で岩手医科大学第三外科に入局しました。心臓血管外科として、国内大学病院の中でトップクラスの手術症例を誇る循環器センターで、そして日本有数のトップ心臓血管外科医の下で学ぶことができるというのが入局の決め手となった大きな魅力のひとつでした。また、私が入局した当時の第三外科は、心臓血管外科、呼吸器外科、小児外科がひとつになった医局で、幅広く外科医としての知識や技術を学ぶことが出来ると考え入局を決めました。
 卒後最初の2年半程は、岩手医科大学外科の関連病院や岩手医科大学附属病院(本院)で、消化器外科、内分泌外科、呼吸器外科、小児外科、心臓血管外科を研修しました。関連病院での研修中は、麻酔を担当したり、緊急手術等で整形外科、泌尿器科、形成外科、産婦人科等の手術に助手として参加させていただいたりする機会もあり、ひろく外科系の研修を行う事が出来ました。この間に、外科専門医を修得するのに必要な手術症例数の多くを経験しました。5年目で外科専門医予備試験を受験し、6年目の今年、外科専門医本試験を受験する予定です。
 3年目の夏頃からは循環器センターで心臓血管外科の研修に入りましたが、循環器系の疾患はとにかく略語が多く、カンファランスや日常の会話の中で飛び交う暗号のような略語を覚えるところからはじまりました。カルテを見ても、検査結果を見ても略語だらけで、はじめはそれを理解していくだけでもかなりの時間を要し、術後ICUに入室した患者さんを見ながら、翌日入る手術症例の勉強、プレゼンテーションの準備をするのはいつも夜でした。しかし、先輩の先生方が皆さんとても親身になって御指導下さいます。手術の段取りをシュミレーションしながら、時には経験談を雑談混じりに聞きながらいろいろ教えていただけるこの時間が、私にはとても貴重な経験の一部となっています。私たちの医局は、全国のいろいろな大学を卒業した、そしていろいろな施設で経験を積んでこられた先生方が集まっており、その分、先生によってやり方が少しずつ違うところはありますが、それを学べるというのもメリットのひとつだと思います。また、循環器センターは他科の先生方やコメディカルの方々とも気軽に話し、相談することができる施設でもあります。毎朝医師だけでなく、コメディカルも含めた全分野のスタッフが一同に会し朝会を行なっていますが、普段の診療の中でも、本当に様々な分野のスタッフの皆さんに相談し、教えていただきながら診療をすすめ、日々学ばせていただいています。出前も充実していて、食事には困りません。少々メタボリックにならないよう注意は必要ですが…一人の家に帰るより、センターにいる方が快適になってしまうような…そんな施設です。

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